4−1 探査仕様

屈折法地震探査は、反射法地震探査測線で展開した全チャンネル(612チャンネル)を利用して、測線上の3点及び測線南端から約3.4km離れたオフセット点の計4点で発震を行った。反射法地震探査に比べ展開長が長く、微弱なエネルギーをできるだけ遠方まで記録するために、ノイズレベルの低い夜間(12月17日の夜間から翌朝)に作業を行った。

発震点はいずれも周りに民家のない舗装道路上に設置し、@VP1001:測線の北端付近 Loc.8の農道上、AVP1002:測線中央部付近Loc.343の農道上、BVP1003:測線の北端付近Loc.565の舗装道路上、CVP1004:測線南端から3.4km南の名取市下増田台林の農道上、の4箇所(図3−1−1参照)を設定した。

屈折法地震探査の調査仕様のうち、スイープ周波数は6〜40Hz、スイープ回数はVP1001,VP1003,VP1004では100回、測線中央部のVP1002では50回である。スイープ長,バイブロサイス台数などその他の仕様は反射法の場合と同じである。

図4−1−1−1図4−1−1−2図4−1−1−3図4−1−1−4は4点の発震点それぞれの発震記録を示す。どの発震記録でも測線北側の市街地(RP140〜285)ではノイズレベルが高くなっているため、初動が不明瞭になっているものの、おおむね測線全体にわたって初動を追跡することができる。