@ 微動波形
最初に、観測データのサンプリングレートを100Hzからそれぞれ、20Hz(小アレーの場合。一部のアレー地点では10Hz)、10Hz(中アレーの場合。一部のアレー地点では4Hzまたは5Hz)または5Hz(大アレーの場合。一部のアレー地点では2Hz)に変更し、データサイズの軽減を図った。リサンプリング後、非定常ノイズの除去やバンドパスフィルタリングなど、パワースペクトルの一致性を向上させるための補正処理を必要に応じて施した。
A パワースペクトル
アレーサイズ毎のリサンプル済み微動データを、複数個のブロック(1ブロック当たりのデータ数は4,096個)に分割し、パワースペクトルを計算した。
B 空間自己相関係数
平成13年度は3重同心円形アレー、平成14年度では6重同心円形アレーを採用したため、解析時に利用可能なアレー半径は、平成13年度は各アレー地点毎に計12種類、平成14年度は15種類である。それらの結果を基に解析した。
C 位相速度
分散性レイリー波の位相速度C(f)は周波数fの関数ではあるが、アレー半径Rには依存しない。このことを利用して、まず複数個のRに対する空間自己相関係数ρ=ρ(f,R)から位相速度C=C(f,R)を個別に計算し、それらの平均値をC(f)の代表値として採用した。
図3−2−3−5に既存の調査結果を含めた全アレー地点での観測位相速度を示す。