甲府盆地における地震波伝播速度に関しては、土木・建築関連を対象とした地下数10m程度のP波・S波速度データはあるとされるが、数100m以上のものは、國友ほか(1995)による爆破地震動観測、小池ほか(1998)による微動アレイ観測(4点)などで、概略的もしくは離散的にわずかに得られているのみである。
一方、地震動観測に関しては、いわゆる「地震観測」を対象とした常設の強震動観測網が甲府市街中心部と甲府盆地周辺域に配置されているが、盆地地域では年縄ほかにより甲府市街中心部より南に設置された6地点とK−NET4点および甲府気象台1点で観測されている(図2−1−8−1参照)。
図2−1−8−1 甲府盆地周辺地震観測点(年縄他)
図2−1−8−2 甲府盆地周辺地震観測点(K−NET・JMA)