・ インピーダンス主軸方向(図3−7は、構造の走行を示す指標ではあるが、実際には2つの主軸方向(図の赤線の方向及びその直交方向)のうち、どちらが走行を示すか決定するかは難しい。本調査の結果においても、比較的ばらつきが多く、この平面図から走向を明確にすることは困難である。
・ ティッパーストライクの解析結果(図3−8)からは、概ね、東西系の方向を示す傾向が認められる。特に周波数が低くなると、東北東を向く傾向が顕著になる。
・ インダクションベクトルは低比抵抗体を向く特徴があり、本調査では、概ね、北北西の方向を示す傾向が見られ、特に周波数が低くなると、この傾向が顕著になる。
これらの検討より、本地域の走行は大局的に東西系であると考えられる。また、本データ解析に関しては、以下の理由により、調査の結果を65°東に回転させて、その方向を走行方向とした。
・ 本調査の対象深度が30kmまでと深く、低周波数部におけるティッパーストライクが東北東を向く傾向がある。
・ 測点はほぼ25°西方向の測線上に沿って配置されており、構造の軸を回転させた方が2次元解析などで良い応答が求められる。