本調査は、鳥取県西部地震（平成１２年１０月６日発生 Ｍｊ＝７．３）の震源域を含む地域（余震域）及び異常震度を記録した弓ヶ浜半島部の地下構造を調査して地震発生機構の解明に資する基礎調査を得るとともに、地震動予測の基礎データを得ることを目的として、平成１３年度より２年計画で実施しているものである。本年度は、その２年目（最終年度）として、

（１） 反射法地震探査データの処理・解析

（２） 屈折法・広角反射法データの処理・解析

（３） ＭＴ法探査の現地調査およびデータ解析

（４） 総合解析

を実施した。

地震探査については、平成１３年度の現地調査で取得した反射法および屈折法・広角反射法データの処理・解析を実施し、

・ 余震域での深部地下構造および速度構造

・ 弓ヶ浜半島部での堆積構造および速度構造

を情報を得た。

ＭＴ法探査については、地震探査の調査測線およびその延長上に１３点の測点を設定して電磁場の観測を行い、取得データから調査地域の比抵抗構造を解析した。

総合解析では、これらの地震探査とＭＴ法探査結果と既往資料との対比を通じて、

・ 弓ヶ浜半島の地下構造と異常震度との関連性

・ 鳥取県西部地震の震源周辺の深部地下構造と地震発生機構との関連性

に関して考察した。

調査の実施にあたっては、「鳥取県西部地震関連の地下構造調査委員会」を設置し、調査計画、調査結果の評価などにおいて、専門的・技術的指導を受けた。