(9)川崎市麻生区における調査

神奈川県川崎市麻生区では,川崎市によるK4観測点(K04)と東京工業大学によるASO観測点(U04)で調査が行われている。これらを対象比較したものを図3−2−2−5下図に示す。(K04)は7層モデル,(U03)は4層モデルである。基盤S波速度は,どちらも3.0km/sとなっており,基盤深度も0.1km程度の差異で基盤に関する対応はよい。ただし,(U03)の基盤速度は3km/sに固定されて解析されたものである。中間層は,(U03)が1.0km/sと1.7km/sのS波速度を持つ2層で表現されているのに対して,(K03)では0.99km/sから1.7km/sへ徐々に速くなる4層で表現されている。中間層の層境界には差異が見られるが,層分割の方法が異なっていることが,原因の一つと推察される。 表10参照