(7)調査結果のまとめ

本調査の逆解析結果のうち,主として深部地下構造に係る内容を箇条書きで整理すると,次のとおりである。微動アレイ探査で求められたS波速度層に対する地質層準の解釈・検討は3.3節で行う。

・中〜下部上総層群相当層(第5層)について,下面深度は約1,500m〜1,600mの範囲に収まり,層厚は約1,000m〜1,200mの範囲に収まった。また,S波速度は0.98±0.06km/secとなった。

・三浦層群相当層(第6層)について,層厚はNAK地点で約1,600m,OTA地点で約1,300mと大きな値を示すものの,他の4地点では層厚約800m〜1,000mの範囲でほぼ一様であった。また,S波速度は1.57±0.05km/secと推定された。

・地震基盤(第7層)について,上面深度はOTA地点では深度約2,800m,NAK地点ではさらに深く深度約3,200mとなり,他の4地点では深度約2,500mとなった。また,S波速度は3.19±0.08km/sec以上と推定された。