(2)解析パラメータ

本調査でデータ解析に使用した各種パラメータを,表2−2−7−1表2−2−7−2に示す。

本調査で採用した地下構造モデルは,8層水平成層構造モデルである。すなわち,「その1調査」の6層水平成層構造モデル(第5層以深を地震基盤相当層とする)の第1層をさらに三分割して,第4層上面を固結シルト層(≒北多摩層)上面と想定し(北多摩層に関する考察は3.3節参照),また第7層以深を地震基盤相当層と想定した。これは,東京都区部に豊富に存在している浅部ボーリング・検層資料を微動アレイ解析に有効に利用することを目的としたものである。

未知パラメータは層厚及びS波速度とし,速度逆転層(高速度層よりも深部に存在する低速度層)は存在しないという仮定を設けた。第3層以浅の未知パラメータを設定するに当たり,先に述べた各調査地点のアレイ中心付近で実施された速度検層結果等を参考にした。

上記の新しい地下構造モデルの採用に伴い,「その1調査」の調査地点(FND,YYG及びCYD)における地下構造モデルに対しても同様な手法で,再度検討・解析した。