基盤岩上面の形状をみると,図3−1−5に示すように,東京都練馬区から岩槻市にかけて,ほぼ南北〜北北東−南南西方向に伸長する深度3,000m級の凹部が存在する。この凹部は,練馬区付近で伸長方向を南西方向に変化させている。今回の微動アレイ探査3地点は,この凹部に位置している。既往調査による最新の基盤上面等深線図(図2−1−4−4)と比較すると,3地点の基盤岩深度は,ほぼ想定された深度を示し,類似した上面形状となっている。
上総層基底面(三浦層群上)の形状をみると,図3−1−5に示すように,平成14年度に実施した反射測線に沿って,ほぼ東西に伸長する凹部が認められる。凹部は東へ向かってごく緩やかに傾斜している。既往調査による最新の上総層群基底面等深線図(図2−1−5−2)と比較すると,東西に伸長する凹部の存在など大局的には類似した傾向を示すが,既往結果では,YYG及びCYD地点の深度を1,500〜2,000mの範囲に想定していたが,今回の調査結果では,それより浅い1,300m程度と想定されており,基底面形状がやや複雑になっている。