本調査では,逆解析に用いるモデルとして既存資料を参考にして第5層以深を地震基盤相当層とする6層水平成層構造モデルを仮定した。
調査地点FNDは,前年度反射測線近傍に位置しているため,その調査結果と整合する候補解を探索できるように,未知パラメータ(層厚及びS波速度)の探索範囲を定めた。
調査地点YYG及びCYDについては,直接参照できる既存資料が少ないため,中間層(第2層〜第4層)の層厚の自由度を調査地点FNDよりも拡大した。
なお,第6層(最下部の半無限層)は,第5層(上部地震基盤相当層)に対する上面深度及びS波速度を安定に算定する目的で導入した付加層である(馮ほか,2003)。この付加層に関しては考察(後節2.2.4(3))で検討する。