なお,泥岩中に挟在する凝灰岩や凝灰角礫岩,砂岩泥岩互層中に挟在する軽石質凝灰岩などに対比される可能性があるとした当別層(西野層)内の黄色の反射面に関しては,既存ボーリング柱状図(上山試錐本社)を見直した岡(2003)は,当別層(西野層)基底の可能性を指摘しているが,この反射面は,平成15年度反射解釈断面図上では,測線西端に位置する既存ボーリング(ACB屯田)で認定された当別層(西野層)基底に対応する反射面の上位1000m付近に連続していることになり,従来の当別層(西野層)と望来層の層位的位置付けと矛盾することになる。
この問題は,地層形成史上の観点から,総合的に検討されるべき地質学的課題であることと,平成16年度までの調査で区分した地層構成は,地層名が変わっても地層の厚さや連続性,工学的物理特性などは変わらないことから,本報告書では,反射波列の連続性とボーリングデータの従来解釈に従った地層区分を踏襲することとし,図2−7−1に示すように茶色の反射面を当別層(西野層)基底に対応させている。