S波速度と層厚は,各地震観測点に近い微動観測点の解析結果を用いた。ただし,地震観測点から微動観測点が離れていて,かつ,同程度の距離にある微動観測点が何点かある場合には,基盤のコンターを参考にし,地震観測点直下と構造変化がより少ないと予想される微動観測点の解析結果を用いた。地震観測点及び微動観測点の位置図を,図7−3−3に示す。
密度は,S波速度との関係(Ludwig,Nafe,and Drake,1970))を用いて求めた。
本解析の対象とした各地震観測点と地盤モデルとして用いた微動観測点の対応と,観測点までの震央距離,F−Net HSS,微動観測点との距離を表7−3−3にまとめた。また,各地盤モデルの密度とS波速度を図7−3−4,図7−3−5に示す。
Q値は,一般的に推定するのが難しい。しかし,本解析は,周波数を1Hz以下に限定して行っているので,Q値の変化は,解析結果にあまり影響しない。そこで,すべての層でQ値を一定(100)とした。