(1)アレーの形状について

空間自己相関法を用いる場合には,地震計アレーが円形を構成するように配置することが望ましい。このアレーを「円形アレー」と呼ぶ。実際に観測で使用する円形アレーは,観測点を円周上に等間隔に3点,円の中心に1点の計4点での構成を基本とする。説明の便宜上,これを「基本アレー」と呼ぶ。なお,この形は正三角形をなすことから,「正三角形アレー」と呼ぶこともある。図3−3−2に基本アレーの模式図を示す。

円形アレーを設計する際,野外での観測の作業効率及び室内でのデータの解析効率をより高めるように工夫する必要がある。つまり,アレーの設計目標として「より少ない観測点数から成る,より小さいアレーによって,周波数軸上なるべく切れ目なくしかもより広い周波数範囲で位相速度が得られる」ように工夫する。