6−3−3 地震動記録の選定

本業務で利用可能な地震動記録のうち,入力波としてはF−Net/HSS観測点,地表波としては,@平成14年3月現在,入手可能であること,A平成13年度の微動アレー観測によってS波速度構造が求められた地点であること,B水平多層と見なし得る地層構造を有すること等を考慮し,K−Net/HKD180観測点の地震動記録を用いることとした。

また,解析の対象とする地震動は,札幌市のボアホール式地殻活動観測網が観測を開始した平成9年以降に発生した地震のうち,比較的規模の大きいもの(Mj≧6.0)とした。この条件に適合する地震動として,平成11年5月13日の釧路支庁中南部を震源とする地震,平成12年1月28日の根室半島南東沖を震源とするもの,平成13年8月14日の青森県東方沖を震源とするもの,計3地震を抽出した。

本解析に使用した地震動の一覧を表6−1に,各地震のメカニズム解を表6−2に示す。また,観測点と震源の位置関係を図6−10に,地震観測点および本年度微動アレー探査観測点の位置関係を図6−11に示す。

表6−1 本解析に使用した地震動(平成14年12月31日現在)

表6−2 各震動のメカニズム解

図6−10 観測点と震源との位置関係

図6−11 地震観測点および微動アレー探査観測点の位置関係