4−3 まとめ

・地震観測井として掘削された4孔のボーリングコア観察を行い,本調査地域の浅部に分布する地層である第四紀堆積物,新第三紀鮮新世堆積物(西野層)の岩相と分布深度に関する知見を得ることができた。

・調査対象となった観測井の孔底深度は500〜700m程度で,確認した地層は最下部のものでも鮮新世〜後期中新世の西野層あるいは当別層で,調査地域のいわゆる「地震基盤岩」の深度(推定3,000〜4,000m)に対しては,極浅部の情報にとどまったと言わざるを得ない。

・物理探査データから深部構造を推定するに当たっては,浅部の解析精度を上げる必要があるため,第四紀堆積物の下限面深度の情報は,物理探査データ解析の基礎資料となる。