平成7年兵庫県南部地震以降,札幌市とその周辺地域においても,漸次,強震動観測網が整備されており,平成7年からは,防災科学技術研究所の強震観測網K−Netの観測点HKD178およびHKD180,HKD183や広帯域地震観測網Freesia Net(F−Net)の観測点HSSが稼働している。また、札幌市は札幌市ボアホール式地殻活動観測網(観測点NKN、MED、STZ)を整備し,平成8年から運用するとともに,平成13年からは市内12ヶ所の観測点からなる札幌市震度計ネットの運用を始めている。このほか,北海道大学理学研究科および工学研究科,民間機関(上山試錐工業株式会社,株式会社勝島製作所)の共同観測点(SNK,HNB,UGL)や北海道大学理学研究科が独自で展開している6観測点(HKD,KNN,SST,TUN,YMT,YSD)においても強震観測が行われている(笹谷,2000)。ただし,北海道大学と民間機関が観測したデータは,現在のところ公開されていない。また,防災科学技術研究所の基盤強震観測網(KIK−Net)および高感度地震観測網(HI−Net)についても調査し,札幌市内には観測点がないことを確認した。表2−9、表2−10、表2−11に強震動データの入手可能な観測網の観測点リストを示す。