３−８　観測地震波データ

３次元地盤モデルの作成に際しては、その精度の検証のため、実際の地震波形記録を用いた３次元地震動シミュレーションを行うことが次年度以降において必要である。そのため、本年度においては図３−１１に示す各観測地点において大阪府によって観測された地震波形記録を収集した。これまでに得られている地震記録を表３−６にまとめて示す。この表に示すように、大阪平野の近傍において観測された地震記録では、２００１年８月２５日に京都市北部で発生した地震が最も多くの観測点で記録されており、地震動シミュレーションに使用する波形記録として、現時点では最も適用性が高いといえる。

図３−１１　地震観測点位置図

図３−１２　観測記録地点（２００１．８．２５地震）　　　　　　　

図３−１３　波形記録例

表３−６　大阪府地震観測網によって収録されたおもな地震観測記録一覧表

なお、大阪府による地震観測網以外にも、独立行政法人防災科学技術研究所による地震観測網（Ｈｉ−ｎｅｔ、Ｋ−ｎｅｔ、ＫｉＫ−ｎｅｔ）が全国規模において整備中であり、大阪平野地域における観測点は多くはないが、観測データは一般公開されている。また、関西地震観測研究協議会は関西圏に限定した地震観測網を所有しており、大阪府を含む所属会員に対して観測データが提供されている。

参考のため、これら各機関における観測地点図を図３−１４、図３−１５に示す。

図３−１４　防災科学技術研究所による地震観測網図

図３−１５　関西地震観測研究協議会による地震観測網図