2−4−2 <大阪平野中央部>
大阪市・東大阪市・八尾市などを含む大阪平野中央部は、最も人口が集中する地域であるが、比較的既存資料が多いため地下構造の概略は把握されている。すなわち、この地域は上町断層により形成された南北に伸びる地下山脈状の上町台地により東西の平野に分けられ、西側の大阪湾岸部の基盤岩深度は1500m程度、東側の東大阪平野の基盤岩最深部は1600m以上と推定されている。この地域の地震動を予測する上でまず把握する必要のある地下構造は、東大阪平野から生駒断層にいたる基盤岩の形状である。兵庫県南部地震において「震災の帯」の原因と考えられている地下の基盤岩の段差構造が、この生駒断層の縁辺部でも存在すると推定される。