3次元モデルの作成に際しては、既存モデルに対する検討を行い、当調査結果を反映させたモデルにするとともに、必要とされるデータを収集できる探査の計画や、他機関との連携を検討しなければならない。具体的には、検討を加える既存モデルとして、産業技術総合研究所が実施した「大阪平野の3次元地盤構造モデルの作成;堀川ほか(活断層・古地震研究報告第2号2002年P291−324)」が挙げられる。このモデルを検討対象とする理由は、他の宮腰ほか(1997,1999)モデル等の既存モデルに加えて、逆断層による急峻な形状を含めた基盤岩形状を表現していることや、深さや堆積年代に応じて速度や密度を変化させること等について検討が加えられているからである。また、@千里丘陵の佛念寺山断層の西側、A河内平野生駒断層、B堺市付近の孤立丘型の重力異常域における地質構造に関しては、再検討が必要と考えられており、これらの検討結果を踏まえて全体計画案を検討し、反射法地震探査測線等を計画することが効果的なモデル作成につながると考えられる。