(1)物性値モデル作成に効果的な地盤物性値の収集

防災対策の推進を目的とした地震被害想定に用いる地震動シミュレーションを行うためには、得られたデータをもとに地下構造モデルを構築する必要があるが、大阪平野の深層ボーリングによって得られた、基盤岩まで達する一連の物性値データは極めて稀である。そのため、地盤モデルにおける物性値の推定が、地震波の伝播シミュレーションの結果に影響を与える可能性もあり、効果的な防災対策を推進する上では既存データを有効に活用し、できる限り信頼性の高いモデルの作成が必要である。

今後、既存の着岩ボーリングで得られた物性値データを有効に活用するとともに、大阪平野周辺地域において得られた新たな物性値データの収集など、図6−1に示すような他機関における調査計画との連携などを含めて検討していく必要がある。

図6−1 近畿圏における「大都市圏地殻構造調査研究」計画

表6−1 委員指摘事項に対する対応整理票