(1)SK87−1測線
SK87−1測線の北西端の約1kmは、名取川を挟んではいるがH15−B測線の南東端とオーバーラップしている。一般に、反射断面の両端は重合数が少なかったり、マイグレーションの影響で精度が落ちるため、時間断面によるSK87−1測線とH15−B測線の対比はオーバーラップしている部分の中点で実施した。この中点で同定した第四系ベース、仙台層群ベース、高館層トップおよび基盤岩トップの反射イベントを南東側に追跡して反射面を解釈した。その後、解釈した時間断面を深度断面に変換し、測線北西端における各反射面の深度が、H15−B測線(深度断面)南東端における各反射面の深度と一致していることを確認した。SK87−1測線(深度断面)の解釈結果を図4−1−3に示す。図中の四角で囲んだ数字は、図4−1−1および図4−1−2と同様、地表〜第四系ベース間、第四系ベース〜高館層トップ間および高館層トップ〜基盤岩トップ間のP波区間速度(m/s)で、括弧で囲んだ数字は第四系ベース〜仙台層群ベース間、仙台層群ベース〜高館層トップ間のP波区間速度を示している。解釈した各反射面は全般的に単調であるが、第四系ベースが南東に向かって深くなる傾向にあり、これとは逆に、高館層トップと基盤岩トップは南東に向かって浅くなる傾向を示している。