(1)N値とS波速度の関係

・  ボーリング孔によって得られたPS検層とN値から、サンプルの数は少なく、場所も偏っているものの、S波速度が400m/secに満たない極浅層において、N値とS波速度の間に線形関係が成り立つことが明らかになった(図3−2−25)。

・  N値とS波速度の関係を用いれば、伊勢平野内で広域に得られているボーリングデータから、極浅部のS波速度のモデル化が可能となる。今年度実施した差分法による三次元の地震動シミュレーションでは、S波速度が400m/secより遅い極浅層地盤は考慮していない。各地の被害予測のためには、極浅部の地盤の影響を検討する必要がある。そのためには、PS検層などの極浅部のS波速度に関するデータを収集し、極浅部の速度構造を追加・修正していくことが、より正確な地震動予測を行うために重要である。