2−3−2 データ取得作業

図2−3−1にS波反射法調査測線を示した。発振点は図中の○で示した。発振は全測線にわたって行った。このことにより、測線の中央部分(Loc. No,3100付近)で重合数が最大となる。また、最大オフセットは約1000mとなる。三成分受振器であるため、水平成分の方向を揃える必要があり、全ての受振器が測線方向を向くように設置した。

S波震源としてミニバイブ1台をS波モードに設定したものを用いた(図2−1−2−2 参照)。S波震源は、クロスライン方向に振動させた(SH波)。ミニバイブでのS波観測終了後に、大型バイブレータを用いたP波(縦振動)反射法発振を行った。

図2−3−2−1図2−3−2−2図2−3−2−3図2−3−2−4には、それぞれ、VP3036(ミニバイブ(S波))、VP3060(ミニバイブ(S波))、VP3162(ミニバイブ(S波))およびVP3062およびVP3160(大型バイブレータ)のショット記録を示した。図2−3−2−1図2−3−2−2図2−3−2−3の表示は各成分毎にされており、左からインライン(測線に平行)方向、クロスライン(測線に直交する)方向、鉛直方向成分を示している。図2−3−2−4は鉛直方向のみを示している。ミニバイブは、クロスライン方向に発振しているため(SH波)、変換波などの影響を無視すれば、SH成分は、クロスライン方向で受振される。図2−3−2−1および図2−3−2−2のクロスライン受振データには表面波が卓越しており、ショット記録からでは反射波の同定は困難である。一方、図2−3−2−3はファーオフセットでの受振データであるが、これらには、往復走時3秒付近まで反射波が認められる。

S波反射法データ取得作業の結果、次の成果物が得られた。

(1)現場磁気テープ(IBM3490Eカートリッジ・テープ, SEGYフォーマット)    4巻

(2)同上データシート(Observers Report) 1式

(3)現場モニター記録 1式

(4)発振点座標/標高値 1式