平野の西側は、鈴鹿山脈及び布引山地との境界部に、鈴鹿東縁断層帯、布引山地東縁断層帯と呼称される南北に長い活断層帯が分布している。
これらの断層活動により、断層帯の西側では地表面下浅部において、中古生層や花崗岩などの基盤岩が確認される一方で、その東側では急激に深くなり断層を境として基盤岩に著しい段差を生じている。既存の重力探査の解析結果(前掲図1−6−2)によれば、基盤岩の最深部は四日市市付近と想定されており、市内の広い範囲で深度2,000mに達すると推定されている。一方、松阪市や伊勢市の平野部では、基盤岩の深度は500m以浅と想定されている。
なお、伊勢平野は基盤岩の深度が1,500mを超える箇所が、面積で半分以上を占めることが想定されるなど、基盤深度が深いことから、地下構造調査のベースとなる基盤岩上面を特定できるデータが非常に少ないのが現状である。