表5−2 観測点一覧
これらの地点で観測された地震波形記録を用いて3次元地震波動シミュレーションを行い,観測記録と解析波形の比較により,修正した3次元モデルの妥当性を検証した。3次元地盤モデルの検証を行うための観測波形として,京都市消防局や京都大学防災研究所などが設置した地震観測ネットワークによる加速度記録のうち,平成13年度と同様に,2000年5月21日に京都市北東部で発生した地震と,2001年8月25日に京都市北部で発生した地震の2つを用いた。設定した震源のパラメーターは,京都大学防災研究所地震予知研究センターによる震源情報をもとに表5−3,表5−4のように設定し,点震源として扱った。
計算の対象とした周波数は1Hzまでとし,計算を行うモデルの格子間隔を水平方向100〜300m,鉛直方向50〜200mとして,地表各点の地震波形(速度波形)を求めた。
なお,基盤岩に関しては屈折法探査等により,地表でVp=3.5km/sec,Vs=1.65km/sec,地中3kmでVp=6.0km/sec,Vs=3.5km/secとして補完し,これ以深ではVp=6.0km/sec,Vs=3.5km/secと一様とした。堆積層中のQ値は,S波速度(m/sec)の1/15として与えた。
図5−27 京都市域地震観測ネットワークの地震観測点位置