図5−15に,ブロック3(宇治川より南部の京都盆地)におけるモデル−3の適用結果を示す。このブロックは,京都盆地の中では比較的P波速度分布がきれいな地域であるが,それでも単一の回帰式では速度分布を表現できず,「堆積年代×埋没深度」の値の大きさにより,異なる回帰式の係数を適用せざるを得なかった(モデル−3複合型)。図5−16と図5−17は,モデル−3を単一型および複合型で適用し,それぞれ得られたP波推定速度値を観測値と比較したものである。
図5−18、図5−19、図5−20、図5−21、図5−22に,京都盆地の主要地域のP波速度推定式の検討結果を示す。また,表5−1に,モデル作成に用いた速度推定式の係数を示す。これらの値を用いた3次元P波速度モデルは,図5−23に示すように反射法地震探査の速度解析結果と比較的良い相関を持つ結果となった。