4−3 物理検層結果

上記のボーリング孔を利用して実施したPSおよび密度検層の結果,大阪層群を主とする堆積層と,丹波層群に属する基盤岩の物性値を明確にすることができた(図4−3)。堆積層では砂礫,砂,粘土ともにわずかながら深部ほどそれぞれの物性値は大きくなる傾向が見られ,物性値は深度すなわち堆積層の形成年代に比例して大きくなる。一方,基盤岩の物性値は深度との関係は明確でなくてデータのばらつきが大きく,破砕程度や亀裂の発達程度など岩質の状態と関係していると推定される。また,一般的に硬質とされるチャートは,頁岩の硬質部に比べて各物性値ともに小さい値が得られた。各ボーリング孔で確認されたチャートは亀裂が発達し,一部で粘土化した部分も見られる。