4−4−3 観測記録

京都盆地近辺では,京都市消防局と京大大学防災研究所が設置した地震観測ネットワークによる観測点の他に,防災科研の強震ネット(以後,K−NET)による観測点と,関西地震動観測協議会(以後,関震協)による地震観測点が設置されている。これらの観測点の一覧を表4−1に観測点位置図を図4−9に示す。平成12年度においては,地盤モデルの検証を行うための観測波形記録として,京都市消防局と京大大学防災研究所が設置した地震観測ネットワークによる加速度記録のうち2000年5月20日および2000年5月21日の地震波を用いた。このうち2000年5月20日の地震は大きさがやや小さく,また京都盆地からやや離れているために,観測記録は全般に長周期のノイズが見られたことから,今回は2000年5月21日の地震を対象に再検討されたモデルによるシミュレーションを行い,観測地震波と各モデルでの計算結果との対比を行った。

次いで,京都市北部で2001年8月25日に発生したM5.3の地震についても修正後のモデルでシミュレーションを行い,観測記録との対比を行った。