2−5−3 外環状測線

@測線東部のCMP1〜250は宇治川に沿って測線が設定されており、堆積層と基盤岩上面は西側に傾斜する傾向が明瞭である。この部分は、宇治川断層直北の断層上盤側の構造を示すものと考えられ、東山山地西縁を限る桃山断層に関係した構造と推定される。

ACMP250以西の基盤岩上面は、西側に向かって浅くなる傾向にあり,CMP1300付近では深度50m付近にあると推定される。基盤岩上面は、測線の西端にかけて再び深くなる傾向にあり、西端部の基盤岩深度は約250mと推定される。CMP1300付近は、地表で確認されている樫原断層の延長に相当するが,基盤岩の上面とその上位の堆積層には明確な変形は認められない。これより、樫原断層はこの付近まで明確に延長していない可能性が高い。

BCMP1300以東における反射面は明瞭であり,連続性のよい堆積層が分布すると推定される。平成10年度に実施した堀川−巨椋池測線(交点:CMP420付近)において推定されている堆積層構造より、大阪層群に相当する地層の分布が明確である。

CCMP1300以西における反射面は東側に比べて不明瞭であり、堆積構造はあまり明確でない。地表地質情報によると、CMP1750付近は光明寺断層との交差点であり、断層によって堆積層が撹乱されている可能性が高いといえる。