・プレフィルタリング
回帰型のフィルターを用い,位相特性は次に述べる位相補償処理で併せてミニマムフェーズに直した。なおフィルターの特性は表2−1、表2−2、表2−3、表2−4のAに示した周波数帯域のバターワース特性を持つバンドパスフィルターを用いた。
・位相補償
デコンボリュ−ションが有効に働くためには,トレ−スがミニマムフェ−ズ特性であることが条件の一つである。測定系で記録がミニマムフェ−ズから外れる最も大きな原因は,探鉱機のフィルタ−による位相特性である。この探鉱機の位相特性,およびプレフィルタ−の位相特性をミニマムフェ−ズに戻すフィルタ−を設計して全トレ−スに掛け,補償を行った。
・振幅補償…次の2段階に分けて実施した。
a. 全トレースよりオフセット距離(震源−受振器間距離)別に振幅の時間減衰特性を統計的に求め,この特性の逆数で振幅補償を行った。
b. 次に各トレース別に,各測線とも表2−1、表2−2、表2−3、表2−4のBに示すゲ−ト幅secで平均振幅の時間変化を求め,振幅補償を行った(AAC)。