(1)震源

T. 大型バイブレーター(IVI−Y2400)

バイブレーターの動作の仕組みを図2−9に、またバイブレーター探査の原理を図2−10に示す。起震を行う場合には、まず車体中央のプレートを地面に降ろし、これに車重の大部分をかけて地面に圧着する。車体とプレートの間にはエア・ダンパーを挟んでいるため、鉛直な上載圧はプレートに加わるが、振動は遮断される。起震時にはプレート上のアクチュエーターでカウンターマスを上下に揺すると、その反力がプレートを介して地面に伝わり地盤を振動させることができる。

図2−9 P波バイブレーターの動作の仕組みと外形

図2−10 バイブレーター探査(バイブロサイス)の原理

U. ミニバイブ(T−15000)

ミニバイブは大型バイブレーターを小型化したもので、動作や原理は大型バイブレーターと同じである。起震力は大型に比べ劣るが、小型であるため、比較的狭い道路でも作業が可能である。図2−11にミニバイブレーターの外形を示す。

V. P波油圧インパクター(JMI−200)

地面にあっ着したベースプレートを、ガス圧で加速したピストンで打撃する、一種の重錘落下式震源を車載したもので、樺n球科学総合研究所が開発した。起震力は、最大で100sの重錘を高さ6mから落下させた場合に相当する。

発生する波はパルスであるが、比較的高い周波数までの高帯域の波を発生できる。このため、浅層の解析が可能である。また、舗装道路上でも使用可能であり、自走できるので移動が容易である。図2−12にP波油圧インパクターの外形を示す。

図2−12 P波油圧インパクター(JMI−200)の外形