以上の作業で得られた断層面によって,京都盆地のモデル領域は概略的にいくつかのブロックに分割される。ただしこの分割は,他の断層に接することなく終焉する断層なども多いため,完全な分割にはなっていない。そこで一部の断層を強制的に延長して,モデル領域を10ブロックに分割が出来るように断層構造モデルを修正した。この強制的に延長した部分は,落差を伴わないブロック境界と考えれば,以下の作業では特に支障とはならない。
作成したモデル領域のブロック分割結果を,図9−3に示す。この図では断層ごとに地表付近の一定標高の位置だけをプロットしているため,断層位置は滑らかな曲線に見えるが,この段階でそれぞれの断層に固有の傾斜角を与えている。なお,モデル作成の都合上,ここで与えた断層の位置および傾斜角は,以後の作業では修正を行えないことにした。