8−2−4 S波反射法探査
平成11年度においては,地盤モデル作成に対して探査手法を検討するため,S波を利用した反射法地震探査を実施した。測線は堀川−巨椋池測線上の一部でボーリング地点[KD−1]をとおる1kmの区間である。探査結果を図8−6に示す。図に示されるように,ボーリング調査結果と整合した結果となっており,P波探査に比べて精度の高い反射断面図が得られている。また,図中に示した解析によって得られたこの地点におけるS波速度値は,微動アレイ探査結果[A−0地点]とも整合的であり,一部区間における詳細な地盤情報を得る手法としては有効な手段と考えられる。しかし,京都盆地の全域を対象とした広域的な地盤モデルの作成に対しては,必ずしも必要な手段ではないと考えられるため,平成12年度においては実施していない。