7−2 現地調査

測定点は1/2,500縮尺の都市計画図に記載された独立標高点とし,精度の高い標高値が得られるようにした。また,測定点の選定は,既存の測定点の周辺を避けて500〜600m程度の間隔にデータ点が配置されるように行った。

測定は重力計のドリフト補正を行うため,測定日における起終点を共通の測定点としたループ測定とし,起点は原則として京都大学に設置されている国際重力基準点とした。また,測定精度向上のため,測定日における起終点の測定誤差は0.1mgalとし,1地点について2回以上の測定を行い,測定誤差が0.03mgal以内を確保するように努めた。

測定機器は,シントレックス重力計(CG−3M型)およびラコスト・ロンバーグ重力計(G型)を使用した。各機器の仕様は表7−1にまとめるとおりである。

表7−1 重力計の仕様

測定値は以下の補正を施した後に,測定点の絶対重力値として求められる。

@潮汐補正:月と太陽の引力によって引き起こされる地球の変形に伴う補正。

A器械高補正:重力計と既知の標高点とを同一標高にするための補正。

Bドリフト補正:重力計の経時変化に伴って生じるドリフト値の補正。