7−1 探査概要

京都盆地の地下構造を推定する上で,盆地下における基盤岩の3次元的な構造を広域的に把握するため重力探査を実施した。探査範囲は図7−1

に示すように,京都盆地のほぼ全域とし,南限は城陽市〜綴喜郡田辺町付近にいたる。本調査においては,測定されたデータは,平成10年度の地下構造調査において収集整理した重力データと京都大学理学部によって新たに測定されたデータを統合して処理した。

収集および測定されている重力データは以下のとおりである。

@コンパイル重力データ

名古屋大学理学部地球惑星科学教室    258点

京都大学理学部地質鉱物学科       467点

京都大学理学部地球物理学科        98点

建設省国土地理院             47点

A横山ら(1980)による測定値         235点

B伊藤ら(1989)による測定値 214点

C京都大学理学部による測定値 469点

D本調査における測定値 534点

これらの測定データの総数は約2300点であり,京都盆地を500〜600m間隔で網羅するデータ密度となり,基盤岩構造を推定する上で有用な情報になるものと考えられる。