8−3 今後の調査計画案

平成10年度および今年度に実施された調査結果を踏まえて、以下に今後の調査計画案をまとめる。

P波反射法探査により、京都盆地を縦横断する2測線について基盤岩深度と堆積構造を把握できた。また、基準ボーリング調査により京都盆地に堆積している海成粘土層や火山灰層の把握ができた。これらの層に対応する地層がわかれば京都盆地の形成過程の推定に役立つ。また、ボーリング孔を利用した各種検層により、物性の把握を行った。更にS波反射法探査や微動アレイ探査によりボーリング孔近辺のS波速度構造を把握できた。今年度までに把握されたこれらのデータは、京都盆地のモデル化に有用であるものの、京都市域における広範囲の構造と物性の把握が十分にされたとは言えない。より正確な強震動予測のためには、今後もさらにデータの蓄積が必要である。

図8−6に平成12年度における京都盆地における調査計画案を示す。