(3)解析結果

SPAC法によって求められた位相速度をもとにS波速度構造解析を行った結果を図7−21図7−22図7−23図7−24に示す。

@ CASE−1の結果

解析終了時における位相速度の近似誤差は約2%である。求められたS波速度構造モデルには主に深度110m付近、240m付近および400m付近において速度境界面が見られる。特に深度400m付近においてS波速度が大きくなっている。

A CASE−2の結果

解析終了時における位相速度の近似誤差は約3.6%である。求められたS波速度構造モデルには主に深度120m付近、240m付近、440m付近および740m付近において4つの速度境界面が見られる。深度400m付近においては、S波速度が大きくなっているが、他のCASEと比べ、速度のコントラストが小さい。

B CASE−3 の結果

CASE−3の解析結果は主に深度180m付近と410m付近において2個の大きな速度境界面が見られる。終了時における観測位相速度の近似誤差は他のCASEよりやや大きく、3.6%である。

C CASE−4 の結果

CASE−4の解析結果はCASE−1の結果と良く一致している。但し400m付近の境界面はやや浅くなっており、それより以深の層の速度もCASE−1より高い。