試料はコア観察時に選別し、200メッシュ以上の残渣試料を用いた。観察は、海生微化石として有孔虫,貝殻片,貝形虫,ウニ等を、他の微化石では火山ガラス,雲母,植物片,黄鉄鉱等について行った。さらに今回は砂粒組成を準定量的に把握し、その結果を堆積環境推定の基礎資料とした。なお、火山灰層本体が確認できない場合でも火山ガラスの産出状況を準定量的に把握することにより、火山灰層の層序を推定することが可能で、地層を対比するうえでの重要な資料となり得る。
分析方法の詳細は、下記のとおりである。
・試料約30gをビーカーに入れ、5%程度の過酸化水素水(H2O2)による試料分散。
・200メッシュのフルイを用いて水洗い。
・残渣試料を蒸発皿に移し、乾燥機にて乾燥。
・双眼実体顕微鏡にて検鏡。
・以下に示す含有化石の準定量的な産出頻度の把握。
(−) :検出されず :−
(VR):非常に少ないが検出される:+
(R) :少ないが検出される :++
(C) :検出される :+++
(A) :多く検出される :++++
(VA):非常に多く検出される :+++++