6−2 現地計測
屈折法地震探査の現地計測は、反射法地震探査の現地計測と平行して実施した。すなわち反射法で設置した地震計群をそのまま利用し、おおむね2Km間隔で随時屈折法のための起震作業を行った。屈折法においてはその性質上長距離の受震距離(起震点と受震点の距離)が要求される。所要の受震距離は基盤面までの深度に比例するため、特に測線南部では最大6Km程度とした。長距離の受震距離で良好なS/N比の記録を得るため、起震作業は大型バイブレータ2台の同時発振でスイープ回数を多くして実施した。また測線中央部では、基盤深度が除々に小さくなったので大型バイブレーター台数を1台でスイープ回数のみ多く発振した。なお発振周波数は反射法の発振に比較して低いレンジを用いた。一方測線北端部では基盤深度が小さく所要受震距離も小さいので、反射法で得られた記録を再編集して用いた。測線南部で得られた記録波形の例を図6−1に示す。