4−1 重力デ−タの収集

京都市および周辺の重力データとして、最も広範なものとして名古屋大学理学部の志知らによりコンパイルされた資料がある。当該地域における測定デ−タの提供先としては、 

@名古屋大学理学部地球惑星科学教室、

A京都大学理学部地質鉱物学科、

B京都大学理学部地球物理学科、

C建設省国土地理院

の4機関が挙げられる。各機関担当者にデ−タの使用に関する了承を得た上で重力デ−タの提供を受けた。以後、志知らにより、コンパイルされた重力デ−タをコンパイル重力デ−タと呼ぶ。提供を受けたコンパイル重力データの範囲は、以下の通りである。

北緯  34度50分 〜 35度10分

東経 135度39分 〜135度52分

これらの重力デ−タに、公表資料として横山らによる重力デ−タ1)、と伊藤らによる重力デ−タ2)を加えた。収集した重力デ−タの点数は以下の通り。

 ・コンパイル重力デ−タ

名古屋大学理学部地球惑星科学教室 258 点

京都大学理学部地質鉱物学科 467 点

京都大学理学部地球物理学科 98 点

建設省国土地理院        47 点

 ・横山ら(1980)による測定値      235 点

 ・伊藤ら(1989)による測定値      214 点

横山らによるデータには測定点の位置のデータが含まれていなかったので、文献に表示の測定点位置図より測定点の位置を読み直した。追加した2種類の資料とコンパイル重力データとは、近接する測定点があったので、これらにより重力値の相互比較を行い、両者に大きな開きがないことを確認した。

参考文献

1)横山卓雄・西田潤一・西村 進 他 ”京都盆地北部、同志社大学ふきんの重力測定から推定した基盤岩類の起伏” 同志社大学理工学研究報告 第20巻 第4号 1980

2)伊藤 潔・村上寛史・中村佳重郎 ”有馬・高槻構造線周辺における重力測定”地震第42巻