本調査は、川崎市を東西に縦断するように反射法地震探査および屈折法地震探査を実施し、その結果と既存資料を基に地下構造の解析を行い、地震防災対策の基礎資料を得ることを目的として行われた。
当該地域の深部基盤岩の構造形態を確認するための手法として、大型のバイブロサイスを震源とする探査を実施した。また、浅層部のS波速度構造を求める手法としてP/S油圧インパクタを震源とする局所的な反射法地震探査を実施した。さらに、深部基盤岩のP波速度を求める手法として、大型のバイブロサイス5台を震源とする屈折法地震探査を実施した。
これらの調査は平成10年11月より開始し、許可申請等の地元交渉の後、現地調査は平成10年12月に実施し、その後データの処理・解析・評価を行い、平成11年3月に本報告書をまとめた。
調査の実施にあたっては、「川崎市地下構造調査委員会」を設置し、調査計画、調査結果の評価等において、専門的・技術的指導および助言を受けた。