(4)初動読み取り

屈折波初動走時を読みとった。波形のセンスは反射法の慣例に従って表示したため、地動upがマイナス(白い部分)である。従って、発破における初動の読取り位置は見かけ上、立上がりではなく立下がりを読んでいる。

なお、バイブロサイスの相関後波形(最小位相変換を施さない場合)は、クラウダー波形と呼ばれるゼロ位相型波形であるので、読取り位置は初動の立下がりではなく、初動のトラフである。即ちダイナマイト波形とバイブロサイス波形では初動の読み取り位置が異なる。

全点に対して初動を読取った結果を、付録−8に示す。また、読取った結果をグラフ化したものを図3−7−1図3−7−2図3−7−3図3−7−4図3−7−5図3−7−6

図3−8−1図3−8−2図3−8−3図3−8−4図3−8−5図3−8−6に示す。このグラフ表示では、全ての発震点、受振点を1つの直線に投影しているので、発震点が測線上から離れているものは、その発震点付近の走時が湾曲するので注意が必要である。また、横軸をオフセットにして、全ての記録に対する走時曲線を重ねて表示している。これを見ると、基盤屈折波に対するインターセプトタイムは、0.5〜1.2秒の空間変動があり、A測線の中央付近で大きくなる傾向がある。