3−2−3 時刻発破

無線によるTBのやりとりが困難であると想定された点(TD1、TD2)については、GPS時計によって同期を取り時刻発破を行った。このシステムでは観測車および発破点がそれぞれ独立にレコーディングおよび発破を行う。したがって、発破点にはSCS、I/O SSS−202およびBlasterが必要となる(図3−1−2)。観測車側のシステムおよび作業内容は無線発破と同様であるが、発破点では、SCSからI/O SSS−202にスタート信号が送られI/O SSS−202からBlasterにBlast信号が送られる。I/O SSS−202から出力されるTB信号を用いて、LS−10Kにより発破でのTB時刻を同定した。観測車にも刻時装置が備え付けてあり、TB信号を取得する事によりレコーディング開始時刻を同定した。万一の事態に備え、レコーディング開始時刻を発破時刻より10秒早め、衛星(携帯)電話によってレコーディング開始を確認した後に発破を行った(観測車側にトラブルが生じた場合はこの時点で発破を延期する取り決めであったが、幸いその様な事態には至らなかった)。この場合も、CAP電流の誘導電流およびLS−10Kのトリガー信号をショットマーク(代用)として取得した。