これらのデータは、小林・他(1985)、山中・他(1986,1988,1991)、鈴木・他(1993)及び嶋(1998,1999)により、2次元解析が行われており、図4−2−3、図4−2−4、図4−2−5、図4−2−6、図4−2−7、図4−2−8、図4−2−9、図4−2−10に示す2次元速度構造断面が求められている。各断面から神奈川県内におけるP波速度は、概ね
第1層 1.7〜1.8 km/s
第2層 1.9〜2.3 km/s
第3層 2.7〜3.2 km/s
第4層 4.7〜4.8 km/s
第5層 5.4〜5.5 km/s
である。各断面における層区分は、必ずしも上記のようにはなっていない(3層構造の場合もある)。基盤層は、第4層及び第5層が相当する。第4層の存在は山中・他(1986)により指摘された速度層で、従来考えられていた5.5km/s層よりもやや遅いが、基盤層に相当すると考えられている。
三浦半島においては、2.3〜2.4km/s層の下位に3.6km/s層が検出されており、上記の速度層区分とはやや異なる速度層を有する。