4−1−1 関東平野
日本の堆積平野のうち関東平野においては、古くから深部ボーリングが実施されており、他の地域に比べて多数の資料がある。図4−1−1及び表4−1−1は鈴木(1996)によりまとめられたものである。孔数は53本(江東を含まず)を数え、最深掘削深度は3510m(岩槻)に達する。また、1991〜1996年には首都圏直下型地震調査研究のため、広域深部観測施設の整備計画が実施されている。この計画により、首都圏及びその周辺地域には3000m級観測井1本(江東)と2000m級観測井14本が掘削されている(鈴木・小村,1999)。図4−1−2及び表4−1−2に掘削地点の位置及び掘削深度等がまとめられている。なお、江東観測井については図4−1−1及び表4−1−1に記載されている。これらの深部ボーリング地点においては、物理検層(電気検層、音波検層、密度検層、放射能検層等)が実施されている。しかしながら、すべての孔井で実施されているわけではない。1991〜1996年に実施された15本の深部ボーリングについては、コア試料による室内試験(含水比試験、見かけ比重試験、圧密試験、一軸圧縮強度試験、弾性波速度試験、熱伝導度試験等)が実施されデータが整理されている(鈴木・小村,1999)。