３−１−２　Ｄ 保田層群相当層上面

保田層群相当層上面（マーカー Ｄ）については、本年度測線で佐是の断層にアバットして消滅していることから、平成１３・１４年度測線でも、推定される佐是の断層の延長部（養老川）で消滅するように仮定した。本年度測線の西部では、東京湾付近で急激に基盤岩の分布深度が浅くなり、保田層群相当層が分布していないと考えられる。

千葉県中央部地域の反射法地震探査で、基盤岩上面の明瞭な反射が得られていない地域は、（１）基盤岩上面深度がおよそ４０００ｍより深く、（２）保田層群相当層が厚く分布する地域、である。この理由としては、三浦層群相当層のＰ波速度が約３ｋｍ／ｓ、基盤岩のＰ波速度が約５ｋｍ／ｓであり、保田層群相当が分布しない場合には基盤岩上面で強い速度コントラストがあるため強反射となるが、その中間に約４ｋｍ／ｓの保田層群相当層が挟まっていることにより、基盤上面の反射が弱くなっていることがあげられる。