微動観測は、地震計を面的に展開した観測網(以下「アレー」)を用いて行う。
アレーの形状は正三角形であり、中心点および頂点に観測機材(地震計およびデータレコーダ)を配置する。
通常の微動観測では、中心点を共有した大小の正三角形を組み合わせた多重正三角形アレーを使う。次のページに示す図2−4−1は、2重正三角形アレーの概念図である。
(b) 観測手順
微動観測は、以下に示すとおりの手順で実施する。
@キャリブレーション
本番の観測に先立ち、地震計の動作チェックを行う。
具体的には、地震計を同一地点に集結させて所定時間ぶんの微動を計測し、各地震計ごとの観測波形が互いに同じであることを確認する。
Aデータレコーダの設定
観測前に、データレコーダの設定を行う。
設定内容は、観測開始・終了時刻、観測時間、サンプリング間隔等である。
B微動観測
事前測量により選定しておいた場所に観測機材を設置して、所定時間ぶんの微動を計測する。
Cデータ回収・点検
観測終了後、データレコーダに収録したデータをパソコンで回収し、観測データの質を点検する。データ不良の場合には同一場所で再度観測を行う。
データが良好な場合には観測機器を撤収して次のアレーに移動し、上記と同様の要領で観測を実施する。