この図では、反射法のデータは約2kmおきに読み取った基盤深度を用いている。
地域をはずれる坑井(たとえは岩槻地殻活動観測井など)は、クロスプロット上でもかなりばらつくため、これらを除外して求めた近似曲線は、
D = 17.23 x BG + 2206
と求められた。ここで D は基盤深度(m)、BG は密度を2.0gr/cc と仮定したときのブーゲー異常値(mgal)である。
当地域内に限定すれば、ブーゲー異常値と基盤深度に線形に近い関係が見られることから、図3−37に示す流れにより、基盤深度図を作成した。
基本的な考え方としては、
1)まず坑井データ・地震探査から読み取った基盤深度を正しいものとして扱い、これらをコントロールポイントとした。
2)ブーゲー異常値と基盤深度の関係をチェックし、以下の一次式で近似できるものとした。
D = 17.23 x BG + 2206
ここで D は基盤深度(m)、BG は密度を2.0gr/cc と仮定したときのブーゲー異常値(mgal)である。この関係により、ブーゲー異常値を反射法・坑井データがない部分の他に用いるものとし、この関係で仮の基盤深度図を作成する。この基盤深度図は、坑井や反射法の深度とはずれがある。
3)各コントロールポイントにおいて、読み取った深度(D0)と2)で近似された深度(D)の差を求め、その差の平面分布図を作成する。
4) 2)の基盤深度図に、3)のずれの分布を加えることにより、各コントロールポイントでは読み取り値にほぼ等しく、かつ、コントロールポイントから離れたところではブーゲー異常値を反映した基盤構造図が得られた。