Vs = 0.90×Vp − 1.08 (km/s)
という近似式が求められた(図3−35−1参照)。
一方、同じ図面に重ね合わせた府中地殻活動観測井のVSPのデータからは、やや異なる近似式が得られており、同じ関東平野であっても、局所的な違いがあることが分かった。関東平野全体を同じ近似式で表せないことは、VpからVsを算出する上で、難点となる。
これに加えるデータとして、今回地震探査測線上(あるいは近傍)で実施された微動アレー調査の結果から、P波重合速度と微動S波速度の関係が23点で得られた。
区間速度が重なる部分でのクロスプロットを行った結果が図3−35−2である。
クロスプロットの図からはVSPのVp−Vsの関係が、ほぼそのまま反射法のP波区間速度と微動S波速度の関係に当てはめられることが分かった。以下の流れでは、S波速度は、基盤を除いて、微動アレー調査で求まった速度を用いることとしたが、おおまかな値としては、P波速度から換算した値を用いることができる。