各調査地点においての観測記録のパワースペクトルのパターンは、観測中にはほとんど変わらず時空間定常性を確認することができた。各調査地点における観測波形およびパワースペクトルは別冊にまとめた。また、各調査地点における空間自己相関係数およびベッセル関数のフィッティングは別冊にまとめた。
本年度の解析は前述したとおりSPAC法を用いて解析を行った。また、最大アレー半径2,000mの解析ブロック長は、204.8秒と409.6秒の2通りを用いて分散曲線を求めた。
平成11年度の調査地点のうち、大中小の3セットアレーを実施した地点は、No.1 (TDL)、No.6(MKH)、No.10(YAG)、No.15(CNT)、No.17(NGC)、No.21(KHK)およびNo.24(NDA)の7地点である。これらの地点は、各アレー半径ごとの分散曲線から統合位相 速度を求めた。
図2−79−1、図2−79−2、図2−79−3、図2−79−4、図2−79−5、図2−79−6、図2−79−7に上記各地点のSPAC法で求めた統合位相速度曲線を示す。これは各アレーサイズ毎の分散曲線をアレー半径別に色分けしたものである。図中の上段は解析1ブロック長を204.8秒、下段は409.6秒で解析を行ったものである。また、図2−80に大中小3セットアレー(追加観測のNo.25(SMU)地点およびNo.26(FNB)地点の2地点を含む全9地点)の位相速度曲線を重ねて描いたものを示す。図中の上段は解析1ブロック長を204.8秒、下段は409.6秒で解析を行ったものある。
本年度の調査地点のうちNo.2(URC)、No.3(GUT)、No.4(ICC)、No.5(FNC)、No.7 (NRC)、No.8(MGM)、No.9(YCY)、No.11(MTC)、No.12(YBS)、No.13(KMC)、No.14(SRC)、No.16(KRG)、No.18(KSC)、No.19(SYT)、No.20(ABK)、No.22(INC)およびNo.23(NGR)の17地点は、アレー半径2,000mの大アレーのみの観測を実施した地点で ある。図2−81−1〜図2−81−18(図2−81−1、図2−81−2、図2−81−3、図2−81−4、図2−81−5、図2−81−6、図2−81−7、図2−81−8、図2−81−9、図2−81−10、図2−81−11、図2−81−12、図2−81−13、図2−81−14、図2−81−15、図2−81−16、図2−81−17、図2−81−18)に、17地点の位相速度曲線をそれぞれ示す。図中の上段は解析1ブロック長を204.8秒、下段は409.6秒で解析を行ったものある。
図2−82に、大アレー17地点の位相速度曲線を重ね合わした図を示す。図中の上段は解析1ブロック長を204.8秒、下段は409.6秒で解析を行ったものである。